秩父御嶽神社を訪ねて

埼玉県の御嶽山

埼玉県の御嶽めぐり、今回最後に訪ねたのは飯能市はんのうし秩父御嶽神社ちちぶおんたけじんじゃです。
明治28年(1895年)11月に、この地の御嶽行者であった鴨下清八によって勧請、創建されました。
木曽の御嶽山に祀られている主だった社祠がたくさん祀られています。

東郷公園 秩父御嶽神社
〒357-0215 埼玉県飯能市坂石580
駐車場あり
https://maps.app.goo.gl/c9fvyrSPGiySbg1RA
https://togo-koen.jp

東郷公園という敷地内に、この秩父御嶽神社はあります。名前の通り東郷平八郎の銅像や、それに関するモミュメントや分社もありましたが、この場では関係ないため割愛して、御嶽山に関する社祠のみ紹介します。

御祭神は、木曽の御嶽山でもおなじみの
御嶽大神おんたけおおかみ国常立尊くにのとこたちのみこと大己貴尊おおむなちのみこと少彦名尊すくなひこなのみことの三位一体)
八海山大神(国狭槌尊くにさづちのみこと
三笠山大神(豊斟渟尊とよくむぬのみこと

❼乃木神社と11.東郷神社 以外は全て御嶽山に関連した社祠ですね。
頂上本殿まで約25分とは結構広い?!

一通り案内図を読んだら進みます。

最初に霊神像が見えました。
奥の銅像が、清貫一誠霊神(鴨下清八)です。

階段が始まります。この階段はまだ傾斜が緩いです。

さて、まずはおなじみの手水舎ちょうずやですが、【山丸三やままるさん】ではない違う紋が彫ってありますね。

先ほどの霊神像でも見られたんですが、この紋が何なのかはわかりませんでした。
鴨下家の家紋か、もしくは鴨下清八が属していた御嶽教の紋、といったところでしょうか?

階段を上がりつつ、銅像やモニュメントを過ぎると、本殿への矢印がでます。

この階段の先に、本殿や御嶽神社に関する社祠があるようですね。

本殿遥拝処
『ここより直進して368段の階段を登ると頂上本殿にたどり着きます。(中略)ここで遥拝してお帰りのかたも、次回ご参拝の節はぜひ本殿までお進みいただくことをお勧めいたします。少しでも前へ進もうとするあなたのまごころに応じて、神様は思いがけない大きな守護をさずけられます。』

・・・・頂上本殿までかなりの大変さが伺える文だなと思いました。まあ山に建っていますからね。

日常の階段は嫌いですが、参道の石階段は好きなのでいざ登ります。

段差は割と高く、そして狭く、さらに手すりがとても貧弱なので、確かに手強いです。

左右に分社案内がありますが、まずは❶の頂上本殿へまっすぐ参ります。階段は一直線に伸びていますが、角度がどんどん急になります。反り上がると言えば伝わるでしょうか?

下を見下ろすと結構怖いです。

ようやく着きそうです。

頂上本殿につきました。

かなりシンプルでした。

東京方面が展望できます。

一応、スカイツリーまで見えました。

本殿右側に、矢印があったので進んでみます。

登山道になりました。

小さなピークへ登ります。

木に、「八幡神社」や割と新しい日付が書いてありました。

一応、「御岳山おんたけさん370m」というピークのようですね!左右へ道は続いているようですが、ここで引き返します。

では頂上本殿から、順番に下りていきます。

大黒天社だいこくてんしゃ
御嶽山では、王滝口に田之原大黒天たのはらだいこくてんが鎮座しています。

次は三笠山神社へ向かいます。

❸三笠山神社
割と広いスペースに配置されていました。御嶽山では王滝口田の原に、三笠山と三笠山神社が祀ってありますね。

次は❹阿留摩耶天あるまやてん社です。

阿留摩耶天あるまやてんについてはまだ触れたことありませんでしたが、
御嶽山の中にアルマヤ天というピークがあります。摩利支天山の東側、三の池のちょうど南側という位置です。このアルマヤ天とは、神さまではなく天狗のことなんです。

像も天狗の様相でした。「阿留摩耶大権現あるまやだいごんげん」と書いてありますね。権現とは、「仏が仮に神の姿をかりて現れた」という意味ですが、ここでは「天狗が神の姿をかりて現れた」という解釈でしょうか?

❺大江大権現社です。
大江権現も王滝口に祀られています。伊弉冉尊いざなみのみことのことを指しています。ちなみに「権現」という言い方は神仏習合の言い方なので、この神社が創建された明治28年時は禁止されていたはずです。緩和されたのちに、改めて権現に戻したんでしょうね。

日本武尊やまとたけるのみこと
群馬県の百名山武尊山ほたかやま日本武尊やまとたけるのみことも、普寛行者が御嶽山へ勧請した祭神です。

こちらは祈祷殿です。

やはり、御嶽山ではみられない紋様が使われていますね。

祈祷殿の階段を降りると❽普寛霊神が祀られています。
「木曽御嶽山開闢祖人かいびゃくそじん」と書いてあります。

【山丸三】を見ると安心しますね!【山丸三】は普寛行者の講紋です。

そして反対側には❾一心霊神です。
「御嶽講の祖人」と書いてあります。

そしてこの紋様です!「星・入り山・三」でまさしく【一心講紋】ですね!

この普寛行者と一心行者の講紋を並べて見られたことが、今回一番の収穫でした!

そして、御嶽大神・八海山大神・三笠山大神の石碑です。

一段下がったところに、10.清瀧不動堂きよたきふどうどうです。
清滝も御嶽山の代表的な滝ですね。

最後に、12.八海山神社です。

八海山神社は、目のご利益がある神さまです。八海山は新潟の山ですが、普寛行者が開山したことにより木曽に勧請され祀られています。

広い境内にたくさん御嶽山に関する社祠があり、とても楽しかったです。意波羅山がなかったのが少し残念でしたが、【一心講紋】を確認できてよかったです。

また埼玉県へ訪ねる機会があれば、秩父御岳山や三峰神社、そして本庄市の普寛堂へも行きたいと思っています。

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