昨年最後に、黒沢口の最終番である「第二十二番 頂上奥社」を紹介しました。
今年の御嶽山三十八史跡巡りは、王滝口の最終番である「王滝口第16番 王滝口頂上本社」から順に、王滝口霊場へ下りながら紹介していきたいと思っています。
前回、もうひとつの十合目?王滝頂上!!で【王滝頂上】については書いてるので、今回は史跡として補足させていただきます。
王滝頂上ってどこ?
それでは【王滝頂上】という場所ですが、御嶽山のいくつかあるピークで最も南に位置しています。王滝登山道のちょうど十合目にあたり、標高は2936mあります。田の原登山口からのコースタイムで2時間45分で到着となっています。
ここに社務所があり、境内には拝殿と本殿が設けられています。
宿泊はできませんが、避難小屋とパトロール隊が常駐している避難施設、トイレもあります。
この場所、紹介先によって名前が統一されておらず非常にややこしいなと思いました。
・「王滝口頂上本社」
(史跡巡り朱印帳)
・「御嶽神社頂上奥社本宮」
(王滝頂上の石柱)
・「御嶽神社頂上奥社」
(御嶽神社王滝口パンフレット)
・「王滝口頂上奥社」
(山と高原地図)
王滝口の「御嶽神社」の「奥社(奥宮)」にあたるということですね。
【王滝頂上】から【八丁ダルミ】を通って約30分登ったら、黒沢口の【頂上奥社】(剣ヶ峰)へと繋がっています。
朱印帳の説明文
それではいつもの、朱印帳説明文から紹介します。
王滝口第十六番 王滝口頂上本社
江戸後期までは朝日嶽(王滝頂上)はご来光を拝し、遙か遠く伊勢神宮を遥拝する場所として日之権現と称し、御嶽山座王権現三十八座の中で少彦名命を主神として六座が習合され、祀られていた。
天保三年(1832)に王滝口頂上として奥宮が創建され、国常立尊、少彦名命を祭神とした。後に、大己貴命を合祀し、御嶽大神と称して奉斎するようになった。(後略)
残念ながらこの王滝頂上を“朝日嶽”と呼んでいたいう記述の出所がわかりませんでした。ですが、【日権現】や太陽(伊勢神宮)を拝んでいたことは前回説明しましたので、間違いではなさそうです!
〔王滝頂上の復習〕
・かつては【日権現】(少彦名命)が祀られ、伊勢神宮を拝んでいた
・1832年に奥宮が建ち【国常立尊】と【少彦名命】が祀られた
・現在は【御嶽大神】(国常立尊 / 大己貴命 / 少彦名命)が祀られている
詳しくはこちらをご覧ください。
石碑の位置
石碑は暗くて分かりにくいですが、鳥居の左下もしくは階段の左側に立っています。
剣ヶ峰の頂上奥社と同じで、黒い石碑でした。「王滝口第十六番頂上本社」と彫ってあります。
やはり、黒沢霊場と王滝霊場それぞれの最終番号のみ黒い石で造られたようですね。白い石碑より文字が読みやすいです。
消えてなかった武尊山
ここでひとつお詫びします。
以前書いた記事の訂正をさせてください。
武尊山は御嶽山から消えた!?という記事について
〔内容〕
【普寛行者】がかつて開山した【上州武尊山】は御嶽山に祀られてたが、今は【三笠山】と【八海山】へ変化したので、武尊山は御嶽山から消えた
実はこの王滝頂上本社に現在も祀られていました!すみません!
本殿右側に、しっかりと【武尊大神】と書かれたお社がありました。つまり武尊山は御嶽山から消えていませんでした!嬉しい!
しかし、これ【武尊大神】を「ほたかおおかみ」と読める人はなかなかいないかもしれませんね。
気になる方は、
武尊山は御嶽山から消えた!?
普寛行者を辿って【上州武尊山】へ
をご一読よろしくお願いいたいします!
写真は2023年の7月で、
【剣ヶ峰】から見下ろす【八丁ダルミ】と【王滝頂上】の様子です。
この数日後、【王滝頂上】〜【剣ヶ峰】の登山道が2014年の噴火以降初めて、開通しました。
【王滝頂上】の西側にある、【奥の院】(写真右端)はまだ閉鎖されたままです。いつか行ってみたいと願っています。
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