【建国姫龍神】について以前ニノ池に佇む建国姫龍神とは?!で紹介しましたが、後日譚がありました。今回はその横に埋もれていた石板について書かせてもらいます!
石板発掘?!
発掘、というと大袈裟ですが、もともと【建国姫龍神】像の足元に石板は埋もれていました。前々から気になっていて、そおっと覗きに寄ったりしてたんですが、火山灰や砂に深く埋もれていて断念していました。さすがに勝手に掘るわけにもいきませんし、ニノ池に入るのもそもそもNGですからね。
ところが!強力の真髄を見た!強力取材③でニノ池を訪ねた際、石板が掘り起こされていて、立ってるじゃないですか!びっくりしました!!
聞くと、私の記事を読んでくれたニノ池山荘の支配人が、気にしてわざわざ掘り起こしてくださったようなんです!「台座の文字もちょっと見えるようになったから確認してみてください」と教えてくれました!!ありがたい!!嬉しい!感謝!!
石板の解読!
その石板がこちら!
頑張って解読してみました!
下は読めない部分がありましただ、概ね内容が浮き上がってきました。
題名や、行者の法名などが読めなかったり、漢字が合っているかも少し怪しいです。言い回しも時代を感じますが、おおよその意味は分かりましたね。簡単に言えば、
「百間滝で修行した行者さんが、修行中に見出した龍神さまを、平和を願って建立した」
という内容です。
(百間滝についてはこちら)
この話をニノ池山荘の支配人にしたら、読めなかった部分(緑文字)の解読に自ら赴いてくださり、空白だった語句を埋めて下さいました!ですので、改めて(一応ふりがな付きで)全文の横書きを残しておきます。
経法聖煽宇宙元
愛知県碧南市の鈴木覚真改め煽心行者は昭和十三年夏以来本山中腹の百間滝に於て修行した千日行者である 一心不乱 捨て身の苦行をするある日 竜神が現れ「吾を世に出せ」のお告げがあり 汎く現世の平和をもたらすよう その化身として昭和二十六年夏 ニの池の辺に建国姫竜神の尊像を建立する 煽心行者は全一世界の平和建設のため天地一貫原子力造化による一元化を理想界と信じ建国姫竜神に託すのである 以来 多くの世人に崇拝されてきたが 幾年かの風雪のため尊像の一部が損なわれたので 神威を新たに建国姫竜神をここに再建し 明るい世界平和を祈願するものである
ニノ池山荘さまには、ご足労とお手数かけていただき感謝申し上げます!
ニノ池とニノ池山荘、後ろには摩利支天山、手前には黒沢口第十六番 ニ之池覚明入定之地も見えています。
【建国姫龍神】像は山荘の目の前に建っています。
台座の解読
台座も少し見えるようになりました!雨風で砂が動くので、また見え隠れを繰り返すとは思いますが、ひとまず読めるうちがチャンス!
カメラでズームするしかありませんので、結局全ては分かりませんが公開します。また山荘へ出向いた際、確認しておきます!
【建国姫龍神】像の台座
左面/正面/右面の文字
〔左面〕
平成拾六年七月吉日
岡崎市開基講満教会
⬜︎⬜︎秦祭(会長の名前?)
〔正面〕
建国姫龍神
〔右面〕
百間滝千日行者
碧南市大浜町 鈴木覚真
昭和弍拾六年夏?
【神馬】像の台座
左面の文字
為慰霊 鈴木くら刀自之命
昭和⬜︎⬜︎年夏 碧南市⬜︎⬜︎町 ⬜︎⬜︎実之
照合すると
今回浮かび上がった事実と、先回記事で強力さんから聞いた話を照らし合わせてまとめます。
この【建国姫龍神】像の元になった行者さんはやはり、愛知県碧南市の鈴木さんという方のようです。昭和十三年から百間滝で千日修行を始めたということで間違いなく、おそらく奥さまの名前は「くら」さんと言うんでしょうね。
今まで、どうして行者さんは男性なのに「姫」龍神で女性像なのかが疑問でした。今回の石板解読により、【建国姫龍神】とは、この行者さんが修行中に感得した龍神さまだったんだということが分かってよかったです!
そして、今建っている像は再建されたものだということも書かれていましたね。ただ、台座に掘ってある「平成拾六年(2004年)七月吉日」というのは台座の建立時期ではないでしょうか?実際のところ台座は見るからに新しいのがわかります。
最初の【建国姫龍神】建立は昭和二十六年とありますから、西暦で1951年、今から73年前です。この間に一度再建されてるんでしょうね。再建した際に、このニノ池と、百間滝と、会長さんのご自宅(岡崎市開基講満教会)にそれぞれ納めたんではないでしょうか?(【建国姫龍神】像は三体あるため)
終わりに
今回思ったことは、
「石とは最も強固な媒体(デバイス)である!!」
この先いかなる自然災害があって、割れようが流されようが埋もれようが、いつか発見さえできればきっといつの時代でも読めます。木や紙、ましてや電子媒体がいかに貧弱で儚いことでしょう。石は燃えないし、分解されないし、壊れても読めまます。そして消えません。可搬記憶媒体としての石は最強かもしれません(重いけど笑)
人類の過去の歴史は、そうやって石から解明されてきたんだなあとしみじみ思います。未曾有の災害があっても、最後に残るのはやはり「石」なんじゃないかと、今回感じました。
情報提供:
強力 倉本 豊 氏
ニノ池山荘支配人 小寺 祐介 氏
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