気になった山丸三の紋様-山丸三①-

山丸三

【木曽の御嶽山】にて、以前から、とあるマークが気になっていました。
長野県製薬に勤める友人に聞くと、
「このマークは【やままるさん】て言うんだよ」と教えてもらったので、調べてみることにしました。

山丸三やままるさん

確かに、「山」に「丸」に「三」ですね。

私はこのマーク、ずっと百草丸もしくは長野県製薬を表すロゴだと思っていました。
なぜそう思ったかというと、新撰組の土方歳三が薬屋として使っていた石田散薬のマークがそっくりだからです。長年、薬屋のマークだと思い込んでました。
石田散薬のマークは【山丸】と言って、「山」に「三」です。

この【山丸三やままるさん】は御嶽山の至る所で見ることができます。

山丸三やままるさん】の正体は、、、
王滝登山道を開いた普寛行者ふかんぎょうじゃ(1731-1801)が作った紋様と伝えられています。
普寛行者が御嶽山を開山したのは1792年なので、それ以降にできたと考えて良いでしょう。

【山】→御嶽山
【丸】→宇宙
【三】→上線-不動明王
   →中線-大日如来
   →下線-摩利支天

を表しているそうです。

ただこれに関しては資料が少なく、百草丸を扱う日野製薬のブログに載っていたものです。
普寛霊場主の方のお話らしいので間違いはないかと思いますが、他にも文献などないか探しています。
御嶽講の先達の方からも同じ話を聞けたので間違いないと思います。

山丸三やままるさん】の紋様は、百草丸を扱う会社だけでなく、行者さんの衣や笠、石碑やお堂など至るところで見ることができます。

私が働いている御嶽山の山小屋は、昔に使われていたと思われる古い法被はっぴが今も飾ってあります。
今回初めてちゃんと見ましたが、
背中側に【山丸三やままるさん】の紋様が書いてありました。

山丸三やままるさん】は御嶽山を表す独自の紋様でありながら、御嶽山を大切にする人たちに幅広く使われていることが今回よくわかりました。

今後も【山丸三やままるさん】を辿って探したいと思います。
次回は【三】を表すそれぞれの仏さまと、御嶽山との関係をそれぞれ追究していきます。

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