黒沢口第十二番 覚明行場

御嶽古道〜三十八史跡巡り

最近【覚明行者かくめいぎょうじゃ】に関連した記事を取り扱っているので、今回もこのままの流れで行きたいと思い、「黒沢口第十二番 覚明行場」を紹介します!

覚明行場かくめいぎょうば】は御嶽山ロープウェイ駅の登山口から約10分ほどの位置にありますので、登山装備でなくとも訪ねることができます。

朱印帳の説明

覚明行者かくめいぎょうじゃが改修した登山道付近に、行者が水垢離みずごりをとったとされる行場跡ぎょうばあとがあり、明治年間に建てられた記念碑がある。
七合目の行場小屋を抜けて進むと、急登にかかる手前で渓流に差し掛かる。掛かっている橋の斜め下辺りに人一人が入れる大きさのすり鉢状の窪みがあり、かつて登拝に訪れる行者たちがここで水垢離みずごりをとったという。
覚明行者は開山に向けて御嶽山周辺に留まって修行し、伝承によれば(中略)米・麦の作り方、薬草の利用法などを教授し、荒地を開拓し、教化活動によって信仰を説き、病人の加持祈祷などをして信者、協力者を増やしたという。

朱印帳 御嶽山三十八史跡巡り より

水垢離みずごりというのは、御山に登る際にけがれを落とす水行です。「みそぎ」とも言いますね。「入定」の記事でも紹介した高野山「奥の院」へ行く際も、途中に川があり、行者はそこで水垢離をしてから奥の院へお礼参りをしたそうです。

橋の下が川になっている

薬草の伝授については、病には「符・気・薬」で対処せよ?でも紹介しましたね。【覚明行者かくめいぎょうじゃ】が人々から慕われていた様子が伝わってきます。

行場の位置

「黒沢口第十二番 覚明行場」への行き方ですが、ふた通りあります。

  • 黒沢口の六合目まで車で行って、中の湯登山口から、徒歩約1時間
  • ロープウェイを使って下車、徒歩約10分

この【覚明行場かくめいぎょうば】には「行場山荘」という小屋もあり、ロープウェイ駅から平坦な道を約10分歩けば着くため、登山装備でない方でも十分に御嶽山の雰囲気を味わえる場所かもしれません。名物の「力餅」が有名です。お子さん連れや、観光の方も訪ねているのを見かけます。

行場山荘
http://www.ontake-7-gyouba.com
https://maps.app.goo.gl/QiVzaKUZT3zgVKhj7?g_st=com.google.maps.preview.copy

テイクアウトもできます

写真紹介

階段を登るとお堂があります。登山者は結構素通りしてしまう場所ですが、余裕があったら階段を登ってお参りしてみましょう!

階段の麓に「黒沢口第十二番 覚明行場」の石碑があります。(左写真)
この石碑は文字部分が黒墨でなぞられているためとても読みやすいんですよね。目に入りやすいです。
右の写真は「黒沢口第十四番 金剛童子」の石碑写真です。【覚明行場かくめいぎょうば】より山上部の石碑には黒墨が入っていないため、大変読みづらいんです。

ここが実際の行場跡です。撮影した時期の関係で水が枯れて見えますが、川になっています。しめ縄も掛かっており、ここも大切な信仰の場所だと分かります。

川を渡った先に「七合目」の道標が建っています。ここから本格的な登山道に入ります。約1時間歩けば八合目の女人堂、そして「黒沢口第十四番 金剛童子こんごうどうじ」があります。

「七合目」道標のすぐ先に分岐があり、左へ下りる道は以前紹介した黒沢口第十三番 百間滝や【油木美林あぶらぎびりん遊歩道】へつながっています。私はまだこの道は歩いたことがありませんので、歩く機会ができたらまた紹介いたします。

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