御嶽山地方霊場【相馬山】とは?

群馬県にある二百名山に榛名山はるなさんがあります。活火山であり、幾つもの峰でできている山体です。
活火山については火山の理科的知識とめぐみを参照ください。
榛名山の最高峰は掃部ヶ岳かもんがたけの標高1449mで、その他主峰として榛名富士1391mや火口湖である榛名湖があります。榛名湖がある標高約1100mまで車で行けるため、どの峰も初心者レベルで行けるお手軽な山かと思います。

真ん中の峰が相馬山 東側からは最高峰の掃部ヶ岳は見えず、相馬山が一番高く見えます

その榛名山の中でも、少し険しい山があります。
相馬山そうまやま】という標高1411mの修験の山です。
修験道の山で、距離は短いながらも鎖や梯子がある険しい山なんですが、
実はこの山は【木曽の御嶽山】と深い関係がありました。

山頂が槍のように尖っているのが特徴です

https://maps.app.goo.gl/hJojMd74pW3XP1SQ9
相馬山
〒370-3504 群馬県北群馬郡榛東村広馬場

東から見た榛名山の全体図 中央の尖ったピークが相馬山

【木曽の御嶽山】を王滝から開闢かいびゃくした【普寛行者】の話はこれまで何度も登場していますが、
相馬山そうまやま】はその弟子たちが開山した山であり、関東の御嶽講の地方霊場とされてきました。
相馬山そうまやま】の開山は1868年(慶応四年)だそうです。
これは前の記事、御嶽山神社(黒髪山神社内)-榛東村-でも触れています。
(参考までに、普寛行者の享年は1801年、御嶽山を開いたのは1792年)

この背景には、
”より遠方にある霊力の強いお山の神仏を身近に勧請して祀りたいという心情があった”
と書籍『木曽のおんたけさん』には書いてありました。
なのでこの相馬山は、関東の御嶽講の人たちにとって身近な行場として扱われ、
登拝されていたようですね。

併せて、
”居住地の近くに御嶽山になぞらえた御嶽塚を築き、その上に石祠や石碑を建て、御嶽大神を祀る講社もみられます”
とあることから、前に訪ねた御嶽大神参道を探検-群馬県高崎市-は、まさしくこの御嶽塚のことだったんだと知り得ました。あの場所に、【相馬山そうまやま】の別名である黒髪山神社の石碑があったことも納得です。

これで、群馬県高崎市の御嶽塚と、榛東村の黒髪山神社、そして榛名山の【相馬山そうまやま】がつながりました!
というわけで、次回は【相馬山そうまやま】の登山道を紹介したいと思います!

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