Roots.1【御嶽山】と【御岳山】の違いは?

 私はご縁があって、長野県木曽郡にある【御嶽山おんたけさん】と深く関わるようになりました。
 木曽の【御嶽山おんたけさん】といえば、百名山としても、3000m峰としても、その存在感は抜群。
 また修験の山としても有名ですし、そして活火山としても人々の脳裏に焼き付いている山だと思います。

 この【木曽の御嶽山おんたけさん】ですが、ほぼ書き方は【御山】で統一されてる中、
 しばしば【御山】という文字が使われていたりします。
 【御百草丸】や【御ロープウェイ】というような表記です。
 また、2014年に【御嶽山おんたけさん】が噴火した際、新聞や各種メディアでも
 【御山】と表記されていました。

道の駅 木曽福島
御嶽山黒沢口 ロープウェイ乗り場

 そんな中で、
「書き方が【御山】だったり【御山】だったりするのはなぜか?」
「東京の【御山】と何か関係あるの?」
 これが最初にぶち当たった疑問です。
 

 結論からいうと、
・【】と【嶽】二つの漢字の意味は同じです。
 常用漢字か、常用漢字外か、という点で区別されています。
・そして東京の【御岳山みたけさん】とは繋がりはなく、違う山です。

 詳しくお話しすると、
】は常用漢字で、【嶽】が常用漢字外です。
 例を挙げると、
【会う】や【子犬】→ 常用漢字
【逢う】や【仔犬】→ 常用漢字 外 

 つまりどういうことかと言いますと、
【御山】→ 常用漢字   の表記
【御嶽山】→ 常用漢字 の表記 にあたります。

 新聞や放送などでは、常用漢字を使うのが基本目安とされています。
 そのため、表記の仕方は【御山】で統一されていました。
 噴火を大きく報じられた際も、新聞もテレビも上記に従って【御山】と表記していました。
 

 ところが、【御山】と表記すると、東京の青梅市にある【御岳山みたけさん】だと勘違いした人がたくさんいたようです。東京の【御岳山みたけさん】も、霊山として大変有名な山です。そして、アナウンサーも読み方を「みたけさん」と読んでしまったりと、多少の混乱があったみたいですね。

 そのためか、最近では【木曽の御嶽山おんたけさん】を表す漢字は、紙面でも【御嶽山】で統一されているようです。
 しかし【御百草丸】という名前は未だに現役で使われています。
 【御岳山おんたけさん】の表記を使っていた名残は、今もさまざまなところで見て取ることができます。
 今後も探っていこうと思います。

御嶽山のルーツを辿る次回は、読み仮名【おんたけさん】か【みたけさん】、どっち??

長野県製薬が取り扱っている胃腸薬
【御岳百草丸】
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