山の神さまは女だった?!

御嶽山の紹介

こんにちは!

しつこく【女人禁制にょにんきんせい】の話を引っ張っていますが、本当に奥が深く、書いたり調べたりしてるうちにどんどん湧いてきてしまって、ここまで話数を増やすとは思っていませんでした。

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多分今回で最後です(笑)最終回?は【女人禁制にょにんきんせい】そのものを考えたいとと思います!

女人禁制は男性の都合?

下記は、前回も紹介した文献です。

かつて山伏が修行する聖地への、女性の出入りは禁止されていました。かつて修行は男性が行うものという環境があり、男性が修行する上で煩悩を絶つためには、少なくとも修行の初期段階においてはどうしても女性と距離をとる必要があったことが深く影響しています。

「修験道入門」田中利典

以前訪ねた高野山でも、お寺やお坊さんから同じようなお話や説明を聞いていました。

実際のところ、男性の生理的都合を考えて、【女人禁制にょにんきんせい】の制度はできたんだと思います。男性が修行にうつつを抜かさないように、女性を遠ざけていたんですね。女人禁制にょにんきんせいには男女の性交渉を禁止する役割もあったわけです。

このような山岳修行の他に、酒造や相撲の世界でも女人禁制にょにんきんせいは見られます。

男性中心の考えだとは思いますが、男性が仕事や鍛錬に集中するための苦肉の策だった気がします。
異性の誘惑に打ち勝つには無理に我慢するよりも、そもそも女性との距離を遠ざける方が手っ取り早いと私は思うので、女人禁制にょにんきんせいは仕方なかったと理解しています。

伊勢神宮のジンクス

ではその【女人禁制にょにんきんせい】をどう説明して規制していたか?を考えました。
「男性が性欲を我慢できないらからです」なんて言えたはずもありません。

そこで、興味深い記述を見つけました。
“古来より霊山が【女人禁制にょにんきんせい】だったのは、【山の神】が女性とされていたから”
というのです!これにはとても納得しました!

ある意味、
“【女人禁制にょにんきんせい】にするために、【山の神】を女性にした”
と言った方がいいかも知れません。

【山の神】というのは、「〇〇ノカミ」や「〇〇ノミコト」などの名前は付いていませんが、日本の山という山に祀られている「山の神さま」を指します。

木曽の城山に祀られている山の神さま

「【山の神】は女性だから、男しか山には入ってはいけない」
「【山の神】が嫉妬するから、女性は登ってはいけないのだ」

と口伝されてきたんじゃないでしょうか?現代の感覚からすれば、「そんなバカな」と思いますが、かつてはそれが信じられていたんだと思います。

話は飛びますが、「伊勢神宮に男女で行かない方がいい」という話を聞いたことあるでしょうか?私は母から聞かされました。「伊勢神宮はアマテラス(女性)だから、嫉妬される」というジンクスが今でもあるようです。やっぱり「そんなバカな」と思いますが、このような迷信は昔からあったのだと思います。

これと似たような位置付けで、霊山の【女人禁制にょにんきんせい】は考えられていたんじゃないでしょうか?「山の神さまは女性だ」と都合をつけて考えて、女人禁制にょにんきんせいを納得させていたように私は解釈しました。

余談ですが愛読しているコミック(戦国妖狐)にも、【山の神】が女性として描かれていたので、私自身違和感なく、『山の神は女』という概念がすでにありました。

なんでも神さまな日本!

大昔は、科学的に証明できないことは、全部神さまの仕業であるとして神話で表されていました。ギリシャ神話や日本神話もそうですが、雷や雨は雷神や龍神の仕業、というようにイメージしてきたんだと思います。特に日本は、なんでも神さまにしてきた国です。

伊勢神宮には、先ほど話したようには太陽神アマテラスが祀られています。

そして日本最高峰、霊山としても代表的存在の富士山は【木花之佐久夜毘売このはなのさくやひめ】(コノハナノサクヤヒメ)が祀られています。桜の花の如き美しい姿をしており、火除と安産の神さまとしても有名です。富士山の噴火を鎮める存在でもあります。山や火山が女性のイメージになったのは、コノハナノサクヤヒメの影響が大きいように感じます。

コノハナノサクヤヒメは、御嶽山の王滝に【十二権現じゅうにごんげん】として勧請(分霊)されています。

御嶽山の神霊軸にも描かれています

そして剣ヶ峰に祀られている【大日如来】は、神仏習合の考え方では太陽神アマテラスと同一視されています。

神さまが多いのも、最上位を女性にしたがるのも、日本の特性なのかも知れません・・・・・?
もし何かご意見あればよろしくお願いします!

「いつまで続く『女人禁制』」源淳子編集
「修験道入門」田中利典
「山の神さま・仏さま」太田昭彦

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