【木曽の御嶽山】はオリジナルで独立された霊山である
と前回Roots.4【木曽の御嶽山】はオリジナル?にて話しました。
【木曽の御嶽山】には、【御嶽山座王大権現】が祀られたのが最初ではあります。これはいわば
【金剛蔵王権現】の進化形にあたります。その後、【木曽の御嶽山】にはどんどん色んな神さま仏さまが集まってきて、信仰対象が増えました。
そして御嶽山は、山の開山を行った2名の行者を【霊神】として崇めています。その行者の弟子もまた【霊神】、そのまた弟子も、、、というように、霊神信仰が続いていきます。
ではいったい、どんな方たちが祀られているんでしょう?
現在の、主な信仰対象をざっと列挙ししますと、、、
【御嶽大神】
・国常立尊
・大己貴命
・少彦名命
【日本神話に登場する神】
・伊邪那岐尊(イザナギノミコト)
・伊邪那美尊(イザナミノミコト)
【普寛行者が開山した山の神】
・八海山
・三笠山
【霊神】
・覚明霊神
・普寛霊神
・一心霊神
・一山霊神
他にも大日如来、不動明王、摩利支天、白川大神など、たくさんの神仏、権現が祀られています。
では【御嶽山座王大権現】はどういう扱いなんでしょう?
実は「座王権現」という呼び方は明治以前のものなんです。
明治の「神仏分離令」に伴い、【御嶽山座王大権現】という呼び方は【御嶽大神】へ変化し、現在の御嶽神社が出来ていったのです。今後詳しく、書いていきます。
【木曽の御嶽山】が神さまだらけの理由
・開山に貢献した行者やその弟子
・彼らが新たに勧請した日本の神さま
・新たに開山した山の神さま
このように、曼荼羅のように広がった信仰を持っているため、【木曽の御嶽山】は、
“【金峯山寺】から勧請した【金剛座王権現】が祀られている”とはっきり言わなくなった
(書かなくなった)んではないでしょうか?
それは、【木曽の御嶽山】が、独自の信仰対象を持つようになったためと言えます。
そのため、全国にある【御嶽山(御岳山)】と区別されている印象なんだと納得しました。